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■お金をなくしても、友だちをなくしてはいけない★ノルマと交換に、友だちをなくさないようにしよう 商売で失敗し、お金をなくしたとしても、そのお金は必ずいつかまた作ることができますが、友だちは、一度なくしたら、再び作ることはできません。 若手の劇団員たちには、チケットを売るノルマがあります。 小劇場のチケットですから、1枚2000円ぐらいの安いチケットだとしても、劇団員一人が50枚ものチケットを売りさばかなければならないことがあります。 「今度、お芝居をやるから観に来てよ」と、親しい友だちに買ってもらおうとします。 声をかけられた友だちは、1回なら、付き合いで必ず来てくれますが、2回目となると、付き合いだけでお芝居を観に来ていた人は、こう言うでしょう。 「ごめん。その日はスケジュールが入っていて、ちょっと都合が悪いんだ」 そのお芝居が面白ければ話しは別ですが、そうでなければ、2回目にチケットを買ってもらうのは難しいものです。 3回目に電話をかけると、もう電話をかけた時点で相手は察します。 「ああ、またチケットを買わされる」という気持ちになってしまうから、話を聞くことさえ避けるようになってしまいます。 たかが2000円のことで、友だちをなくすことになるのです。 とにかく、ノルマをこなそうとして、まず身近な友だちから声をかけていくので、身近な友だちが全員いなくなります。 次にどんどん遠い友だちまで声をかけ、ついに遠い友だちまでなくすのです。そういう人は、2回目のチケットを売る時に、勘違いをしているのです。 一度は2000円で買ってくれたのだから、今度もまた買ってくれるに違いないと思ってしまうのです。 実はその2000円は、友だちにとっては本当に付き合いのための出費で、意識としてはカンパのつもりで出してくれたものなのです。 そのことを、出してもらっている側は気づかなければいけません。 では、こういう時、どうすればいいのでしょう。 たとえば、1枚2000円のチケット50枚というノルマがあるなら、まず自分で一生懸命アルバイトをするのです。そのアルバイトで稼いだお金で、自分のノルマのチケットを全部買って、友だちみんなにあげればいい。 そのお芝居が面白ければ、一度タダで観に来てくれた友だちが、次からちゃんとお金を払って観に来てくれるようになります。 そうしないと、友だちもなくすし、お芝居を観に来てくれる人もなくしてしまう結果になるのです。 それだけではありません。 すべての劇団がそうではないのですが、一度ノルマのチケットを売りさばくと、「あいつはチケットが売れる」と思われて、次の公演からノルマが増えてしまいます。 ところが、前回は友だに50枚売ったのに、次は30枚しか売れずに、20枚を余らせてしまう。 そうすると、「あいつはサボッている」と言われるのです。 これがお金の原理です。 だから、「僕はチケットを買って友だちみんなにプレゼントします。その分、僕は道路工事のバイトに行って稼ぎます」と言っておく。 そうすると、2回目、3回目のノルマは増えないのです。
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