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■一度お金を貸した相手は、一生借りに来る★お金で苦労しないためには、貸すならあげよう 友だちに一度お金を貸した人は、必ずもう一度、借金を頼みにこられることになります。 「一生のうちでこれ1回だけだから」と口では言うのですが、決してそうはならないのです。 お金を借りる人間は弱っていますから、必ず以前に貸してくれた人のところから訪ねていきます。 友だちがお金を借りに来ると、貸す側は、「困っている時はお互いさま」「なんとか助けてあげたい」という思いやりで、お金を貸してあげるわけです。 お金を貸してあげることで、その友だちと一生付き合っていこう、お金を貸したことを相手は覚えていてくれるだろうと、貸す側は期待します。 ですが、それはとんでもない勘違いです。 借りる側には、「あいつはお金を貸す余裕のある人間だ」という印象かせ間残ってしまうのです。 人間を性悪説で判断して、こう言っているのではありません。 これがお金の持っている特性なのです。 たとえば、お金を借りに来た友だちに、5万円貸したとします。 すると、その友だちは必ずまた借りに来ます。 「前の5万円、まだ返してなくて悪いんだけど、また5万円借りたいんだ。合わせて10万円、必ず返すから」と言って借りに来るのです。 借りに来た人間は、この友だちは前も貸してくれたんだから、5万円は必ず借りられるものだと思ってやって来ます。 貸す側がお人好しだと、「ここでイヤな人間になりたくない」と思い、プレッシャーを感じてしまいます。 前に貸しておいて、今度は貸さないとなると、今までの「優しい人だ」といういい印象が台無しになると思ってしまいます。 これが危ないのです。 もしその時、手元に5万円がなくて、「今、自分もラクじゃない中から貸すんだから、3万円でなんとかしてくれ」と言って、3万円を渡したとします。 借りた人は、「前のお金をまだ返していないのに、また3万円貸してくれて、この人はなんていい人だ」とは決して思いません。 2万円損をしたような気がするのです。 「5万円借りられるはずだったのに、3万円しか貸してくれなかった」という思いが残るのです。 5万円借りるつもりで行った人にとっては、5万円貸してくれて当たり前なのです。 5万円にさらに足して10万円貸してもらったら、「ああ、この人はいい人だ」とその時に思います。 しかし次は、その10万円が基準になってしまいます。 お金を借りる人間は、借りる時は必ず、「これで」最後にするからと言います。 ですが、一度お金を借りた人間は、借りることがクセになってしまうのです。 1回でも誰かが貸してくれたら、「お金は借りることができる」「誰か貸してくれる人が必ずあらわれる」と思い込んでしまうのです。 お金を借りに来た友だちがいたら、絶対に貸してはいけません。 貸してあげることが思いやりではありません。 お金はそんなに貸し借りできるものではない、ということを教えてあげることが、本当の優しさです。 その窮地をなんとか自力で切り抜けていかなければならないことを、相手に考えさせる。 そうやって、その人の金銭感覚を磨いてあげるのが、本当の思いやりです。 お金を借りに来た人がいたら、その人にお金に対する考え方を教えてあげたほうがいいでしょう。 相手はきっと、そんなことを言われるよりは、お金を貸してほしいと思うでしょう。 でも、そこが本当の友だちになれるかどうか、分かれ目です。
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