■禍福はあざなえる縄のごとし

人間は焦ると迷いが生じて判断が狂うものです。

あなたもお金を大きくふやして幸せになるためには、焦らないことが一番大切です。

特に大きな買い物をしたり、逆に売ったりする場合、冷静な判断ができなくなることがあります。

たとえば、家を新築したりマンションを購入する、高級車を買う、結婚を決意する、あるいは株や投資信託で大きな勝負をして買いに出る場合、逆にマンションを売りに出したり、車を売ったり、離婚したり、あるいは株や投資信託を売るという場合です。

こういう場合には、一呼吸おいて、自分の高まった感情をコントロールして冷静な判断を心がけるとともに、うれしくて楽しい時も、つらくて悲しい時も平常心でいられるよう日ごろから訓練をしておくことも大切です。

また、大きなお金を動かすような時には、たとえ自分自身は冷静だと思っても、二人以上に相談しましょう。これを「セカンド・オピニオンを取る」といいます。そして結果が良くても悪くても、必ず、「自己責任」ということを忘れずに。

セカンド・オピニオンとは、よりよい決断をするために、当事者以外の専門的な知識を持った第三者に求めた「意見」、または「意見を求める行為」のことをいいます。

家を買うときとか、株で投機をするような場合、買う気になったときには、冷静な判断ができず、このチャンスを逃がしたら、一生後悔するのではないかと極端な気持ちになるため、冷静な判断力を失わせて、失敗の元になってしまうのです。

しかし、あなたに与えられるチャンスは、実際には何回も訪れているのです。

「禍福はあざなえる縄のごとし」といわれるように、「万が一失敗しても、失敗は成功の元ですので、またゼロから、マイナスからでもやり直せる」という新たな気持ちも持っている人が、最終的には自分なりの幸せをつかめるのです。

ライフスタイルもいろいろ、投資の方法もいろいろ、愛する人もいろいろであるように、必ずあなたに合ったパターンがあるものです。

誰かと同じようなパターンでないと不安だという呪縛から開放されて、自分は自分の人生を生きると決めたら、自分のライフスタイルに合ったお金の使い方、お金のふやし方ができるはずです。

お金に愛される人になるには、まずは自分がお金のことを大切にすべきです。そうすれば、お金もあなたを好きになって近寄ってくれるのです。