|
■激安ジーンズが売れるほど「高級ジーンズ」も売れる理由今やジーンズが900円以下で買える時代になりました。ユニクロから生まれたブランド、ジーユーが2009年に990円の激安ジーンズをはすつば意思手から、西友やイオンなどの総合スーパーもそれに倣い、800円台のジーンズが飛ぶように売れたそうです。
これでは、値段の高い高級ジーンズはさぞ苦戦していることだろうと思いきや、意外なことにそうではありません。 たとえば、「ジーンズの聖地」、国産ジーンズ発祥の地として知られる岡山県倉敷市の小島には数多くのジーンズメーカーが軒を並べていますが、そのなかのひとつ、ベティスミスでは高価なオーダージーンズの売り上げが順調に伸びています。 2万9400円からという高額商品で、平均単価は3万5000円。そのジーンズ、2009年には1年間で生産できる限界の本数である約2000本の注文がきたということです。 不思議なことに、激安ジーンズが売れれば売れるほど、高級ジーンズも一緒になって売れるのです。
通常のジーンズは、購入する際、試着してから体型に合わせて裾をカットし、丈を調整します。しかし、激安ジーンズの場合、客の体型をパターン化し、裾の余りが極力出ないように作られています。 これによって生地のムダを省き、安くできるのです。 ところが、激安ジーンズが世の中に出回ると、「他人とは違うジーンズをはきたい」「もっと体にぴったり合うジーンズが欲しい」「自分の体型をカバーできるジーンズが欲しい」という消費者の潜在的な欲求が刺激されます。 それが、高級ジーンズが売れる理由のひとつとなっています。 激安ジーンズが売れることで、一番割をくっているのが、リーバイスなど中堅メーカーの商品です。これまでジーンズメーカーのなかでも売り上げがトップに位置していたのに、今や赤字転落です。ジーンズ専門店のジーンズメイトやマックハウスも、売上高が1割程度落ち込み、営業利益がマイナスになったといいます。 激安か高級か、消費者の嗜好は、この二者択一の狭間で揺れ動いているのです。 |
|
|||||||
Copyright(c)2014 お金の貯め方・使い方・増やし方と税金対策 all rights reserved. |