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■自腹を切ることの大切さ職場のある女性の話ですが、日頃の仕事ぶりから尊敬に値する上司だと思っていた人に告白され、初めてのデートに誘われたときのことであります。 上司の彼は、物腰は柔らかく、ことば遣いにも角がなく、鷹揚とした雰囲気が漂い、そのうえ知識が豊富で会話もシャレていて楽しいひと時を過ごしましたが、食事を終えて店を出ようとするとき、店員に次のように頼んだようです。 「あて名はいりませんので、領収書をください」と。 これを聞いた彼女は、それまで盛り上がっていた恋心も一気に冷めてしまったのだといいます。 このエピソードを聞いて、「これのどこが問題なの?」と思う人は、自分の価値観なり人生観をもう一度冷静に見つめ直したほうが良さそうですね。 このままだと「デートの支払いすら自腹を切らないセコイ男」だと思われてしまいます。 タクシー代や飲食代など、プライベートで使ったお金をこっそり会社に経費として請求する人がたまにいますが、たしかに給料が決まっているサラリーマンなどは、こうした小金を得ることで、ささやかな喜びを感じるのかもしれませんが、お金持ちになりたいのなら、この手のごまかしはすぐに止めたほうが良いでしょう。 「自腹を切る」とは読んで字のごとく、「自分の懐を痛める」ということで、必ずしも自分が負担する必要のない経費などを、自分の金で支払うことであり、身銭を切ることです。 たとえば英会話を勉強しようとしたとき、タダでもらった教材と自分でお金を出して買った教材ではやはり重みが違います。 無駄にしないで知識を吸収しようと、より頑張れるのは後者でしょう。 出費を抑えるのは悪いことではありませんが、「損をしない」ことばかり考えていると、いつの間にかそれが自分のテーマになり、すべての物事を損得勘定だけで判断してしまいがちです。 だから、大事な女性との食事でも平気で「領収証」をもらったりすることに、なんのためらいも持たなくなってしまうのです。 それを脱するには、むしろ「損して得とれ」を心がけるしかありません。 物事には身銭を切ってこそ、大きな得となって自分に還ってくるケースもたくさんあります。
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