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■人がお金を貸すのは返済能力ではなく、取立て能力があるからだ★お金で苦労しないためには、貸してくれたというだけで安心しない お金を貸す側としては、貸し倒れだけは避けたいと考えています。 貸し倒れにならない保証があるから貸すのです。 お金を借りにくる来る人は、たいてい担保も何も持っていません。 担保になるものはほとんど全部押さえられて、それでもお金が必要だから借りに来るのです。 よくあるケースは、妻が夫に内緒で、クレジットカードで買い物をしすぎて、お金が足りなくなる場合です。 夫に内緒で100万円だけ借りたいと思って、借りに来ます。 夫にバレてしまうので、担保は持ち出せない。 その時、貸す側は、本人に返済能力があるかどうかは問題にしません。 銀行なら、担保を要求してきます。 担保を要求してくるところは、良心的なのです。 銀行は、返済能力がない人間には貸しません。 これが銀行の合法的なラインです。 ところが、非合法な金貸し業者は、返済能力のない人間にも平気で貸します。 その時に彼らがお金を貸す基準は、「自分たちには、これを取り立てる能力があるかどうか」ということです。 金貸し業者がお金を貸す基準は、相手の返済能力の有無ではなく、自分たちの取立て能力の有無です。 「自分たちには回収する力が十分ある」という自信を持っているから、返済能力のない人にも貸すのです。 お金を貸してくれたからといって、あなたのことを「お金を返せる力のある人だ」と評価してくれたわけではありません。 自分の取立て能力に自信があるだけのことです。 そこを勘違いしてはいけません。 「お金を貸してくれたから、きっと私のことを評価してくれているに違いない」と思ってはいけません。 たとえば、新しい商売を始めたいと思って、商売の企画書を持って銀行に行くとします。 銀行は、新しい商売の企画書に対して、お金を払ってはくれません。 そんなものでは、絶対にお金を貸してくれません。 「担保は何がありますか? 土地はありますか? 定期預金はありますか?」と確認してきます。 サラリーマンなら、まだ会社の信用があるから、お金を貸してくれます。 でも、脱サラして商売を始めようという人に、お金を貸してくれる銀行はありません。 銀行で貸してくれないので、だんだん金利の高い、危ない金貸し業者のところへ借りに行くことになります。 本人は、この商売は絶対に当たると思っているから、商売の企画書を持ってお金を借りに行く。 すると、「ああ、面白いですね。これは絶対に儲かりますよ。うちでお金を払います」と言われます。 「担保は要りませんか?」 「いや、担保なんて全然必要ありません。この企画は絶対に当たりますから」 そう言われると、自分の企画書が評価されたと思って、うれしくなって借りてしまうのです。 ところが、貸す側は、そんな企画書なんて見ていません。 「こいつから巻き上げてやろう」としか考えていないのです。 貸す側が見ているのは、資料として出した会社の登録簿と住民票だけです。 住民票を見て、同居している家族がどれぐらいいるか全部把握した上で貸すのです。 企画書を見てほめられたと思って、舞い上がってしまってはいけません。 |
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